社会保険の滞納と資金調達 - 資金繰りホットラインブログ

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社会保険の滞納と資金調達

カテゴリー:財務改善



近年、社会保険の滞納に関する相談が増えています。社会保険への加入の強制化・加入状況や滞納がマイナンバー制度により従来にくらべ容易に追跡可能になったことが原因とみられます。税金についての滞納の相談とセットになったようにして社会保険の滞納の相談が増えているのですが、資金調達に対する社会保険債権の滞納の影響はどのようなものでしょうか。

滞納の影響 - 銀行が融資してくれなくなってしまう

社会保険の滞納と資金調達写真

まず、保険料などの社会保険債権を滞納している場合、銀行は融資をしてくれなくなります。これはなぜでしょうか。

 

社会保険の保険料を滞納してしまった場合、他の債権に優先して保険料・遅延利息債権は弁済されなければならないことが法律で定められています。

 

なお、社会保険債権には、国税通則法が適用されますので、税金と同じく優先権があると同時に、差押をかければ自力で強制執行できるという特徴があります。つまり、銀行の債権は、差押のあとに強制執行を行うまで、時間がかかりますが、社会保険・租税債権の場合は、差押の後すぐに強制執行に移ることができるということです。

 

社会保険滞納・租税滞納の状態では、引き当て財産があったとしても、銀行が優先権を貸金債権に関しては主張できないですし、引き当て財産も他の債権者と取り合いになるため、「取り分が減る」ことを考えなくてはいけません。こうした背景で融資には応じてくれなくなってしまうのです。

 

また、金融機関の貸金契約書の中には、「期限の利益喪失条項」というのがあり、「公租公課の滞納処分を受けた時」や「その他乙の信用が悪化していることが認められるとき」といった内容の条項により、貸したお金を一気に返さなければならない「期限の喪失条項」があります。

 

滞納処分まで行かなくても、社会保険の滞納は「信用不安」の目安になりますので、滞納を知った銀行が期限の利益の喪失を一方的に通告することも可能です。このように、社会保険料滞納の事実は、非常に重みがあるものです。

 

資金調達の予定がある場合、貸金の返済の前に、最低限優先債権である社会保険料や税金を支払っておくのも一つの手であるといえます。今は資金繰りの状況が苦しくても立ち直る見込みがあるのでしたら、優先順位と手順を間違えないことが重要と思われます。

滞納の影響 - 差押 回避するにはどうしたらよいのか

社会保険は現在では制度上法人は強制加入です。それを免れている未加入事業所がたくさんあるのは、事務的手続きが追いついていないだけと考えられます。

 

ひとたびこれらの事務が追い付けば、未加入事業者・滞納者に対する取立ては大変厳しいものがあり、差押件数を上げることがもはや社会保険庁の「営業目標」とまで言われる時勢になっています。事務所によっては目標件数が目につくところに掲げてあるなどの例もあり、驚かされることがあります。

 

社会保険料は、ご存じのとおり、会社負担分と従業員負担分があります。会社負担分の社会保険料の滞納が生じますと、督促状による催告の通知があり、財務調査の実行や差押予告があります。

 

それまでに支払わないと、差押です。社会保険料のひと月分のみの滞納を放置して、差押をかけられてしまうケースもあります。たとえば売掛債権差押があると、これを知った金融機関は取引停止を検討する可能性があります。

 

このように差押は事業継続に重大な影響を与える可能性があるので、回避するにはどうしたらよいか検討する必要があります。また、ひとたび社会保険料は滞納をしてしまうと、月々発生してしまうので、あっというまに額が膨らんでしまう特徴があり、それ以降の事業の見通しが立ちにくくなることから、なるべく早く対応をするべきでしょう。

 

一括では支払いができないが、分納で納めるなら現実的だ、と言ったケースもあるかと思います。この際、社会保険事務所で、分納の相談をし、実際に分割払いで苦境が乗り切れるめどが立つことも多々あります。延滞金が発生しているケースでも、なんとか月々の保険料を支払うめどを立てれば、その後の分割払いの相談に社会保険事務所が応じるケースもあります。

 

滞納分を増やさないようにどうしたらよいか、専門家のアドバイスも受けるなどしてできるだけ早く検討し、社会保険事務所に出向くことがポイントです。

 

社会保険事務所に出向いて事情を真摯に説明し、具体的な支払い計画を提示し、毎月発生する社会保険料は最低支払いをし、滞納分を増やさないための方策を実行することが差押回避の方策として有効であるといえます。

 

こういった分割払いの相談に応じるなどの社会保険事務所の措置は、「納税緩和措置」と言われる制度に基づくものです。口約束の分納ではなく、書面で納税緩和措置の適用を受けることもまた大切です。そうでないと差押されない保証はどこにもない、と言ってよいでしょう。

 

なお、分納で注意しなければならないのは、融資の条件として公租公課の支払証明を要求されているような場合には、即時完済をしないと融資が受けられないこともあることです。この場合は、分納による解決には不向きです。資金繰りの優先順位を入れ替えたら乗り切れないか、検討する必要があるでしょう。

滞納の影響 - 社長の個人資産と個人保証に影響は

会社の税金と同様ですが、社会保険料もそれと同様であくまでも法人のものです。社長個人の債務ではありません。また、社長個人が連帯保証することは制度上認められていませんので、個人資産までが差押えの対象になることはありません。

まとめ

以上から、次の点に留意して対応すると、滞納による資金調達および資金繰りに対する悪影響を最小限にとどめることができるでしょう。

 

・社会保険債権は優先弁済権のある債権であり、取り立ても厳しいだけに、銀行取引を停止させる差押につながりやすいので、最優先で対応する。

・万が一滞納した場合でも、分納等を考え、最低月々の保険料の支払いにめどをつける。

・社会保険事務所に出向き、迅速・真摯に対応する。

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